SBTiとは?

Hasi-Watasiでは、掲載しているブランド・スポットを運営する企業がSBTiの認定を取得しているかどうかを記載しています。「CO2削減」「脱炭素」を掲げる企業が増えるなかで、その目標が本気のものなのか、言葉だけなのか見分けにくいと感じたことはありませんか。SBTiを知っておくと、その企業の削減目標が科学的な根拠にもとづいて第三者に認められたものかを確かめられるようになります。

認証名

SBTi(エスビーティーアイ)

正式名:Science Based Targets initiative(科学に基づく目標イニシアチブ)

通称:SBT、SBT認定、SBTi認定、企業版2℃目標(旧称)

認証の概要

企業が掲げる温室効果ガスの削減目標が、パリ協定の目標に沿った科学的根拠のある水準かどうかを審査し、認定する国際的な仕組みです。

認証の内容

2015年に、CDP、国連グローバル・コンパクト、世界資源研究所(WRI)、世界自然保護基金(WWF)が共同で立ち上げた国際的なイニシアチブです。これまでに世界の11,000社以上が、SBTiの認定を受けた削減目標を設定しています。 認定の対象は、製品ではなく企業が掲げる「目標」です。自社の排出(スコープ1・2)だけでなく、原料調達や製品の使用・廃棄などバリューチェーン全体の排出(スコープ3)も含めて、気温上昇を抑える道筋に沿った目標かどうかが審査されます。 2026年6月には、基準の新版「企業ネットゼロ基準 第2版(V2.0)」が公表されました。目標を立てることから実行と継続的な改善へと重点を移した内容で、2027年から新版での申請受付が始まり、2028年2月以降は新版が必須になる予定です。

認証の対象

大企業・中小企業と金融機関です。業種を問わず申請できます。

認証基準・チェックされること

審査は、SBTiの子会社であるSBTi Servicesが行います。どの基準でも、カーボンクレジットの購入(オフセット)を目標達成のための削減量に数えることは認められていません。現行の基準(第1.3.1版)と新版の主な基準は次の通りです。

 

  • 短期目標(現行):申請から5〜10年先を目標年とし、スコープ1・2の削減が気温上昇1.5℃に抑える水準に沿っていること
  • スコープ3(現行):スコープ3の排出がスコープ1〜3の合計の40%以上を占める場合、スコープ3の削減目標も設けていること
  • ネットゼロ目標(現行):遅くとも2050年までにバリューチェーン全体の排出を大幅に削減し、残る排出を大気中からの除去で中和する計画であること
  • 中小企業向けルート(現行):簡易な手続きでスコープ1・2の短期目標を設定し、スコープ3の算定と削減に取り組むこと
  • 新版(V2.0):事業の状況に応じた2つ以上の短期目標を設定していること、直接の削減を優先する「実施の優先順位」に沿ってあらゆる手段を使っていること、毎年進捗を報告し、定期的な評価をもとに目標を見直していること

運営団体・発行元

Science Based Targets initiative(本部:イギリス・ロンドン)。目標の審査・認定は、子会社のSBTi Servicesが行っています。

対象地域

国際的な仕組みで、世界中の企業が参加しています。日本企業の参加も多く、環境省も目標設定の支援を行っています。

似た表示との違い

  • 「カーボンニュートラル」「CO2排出実質ゼロ」:企業や製品が独自に宣言する表現で、カーボンクレジットの購入による相殺を含むことがあります。SBTiは、相殺ではなく実際の削減目標を審査しています。
  • 「コミット済み」と「認定取得」:SBTiの一覧には、目標を設定すると宣言した段階の企業と、審査を経て目標が認定された企業が載っています。認定まで済んでいるかは「認定(Targets set)」の表示で確かめられます。
  • RE100:事業で使う電力を100%再生可能エネルギーにすることを約束する取り組みで、電力に限った目標です。
  • Climate Neutral Certified、PAS2060:排出量の算定・削減・相殺によって「カーボンニュートラル」の主張を確かめる認証で、目標の科学的な水準を審査するSBTiとは役割が異なります。

補足・知っておきたいこと

SBTiの認定は、目標が科学的な水準に沿っていることを示すもので、目標を達成したことの証明ではありません。各社の目標と認定の状況は、SBTiの「Target Dashboard」で確認できます。かつて「企業版2℃目標」と呼ばれていましたが、その後の基準の強化により、現在は1.5℃を基準としています。

関連する認証

Climate Neutral Certified、PAS2060、EMAS、FSCなど。

同じ「環境・気候・資源」カテゴリーの認証は、こちらでまとめて見られます。

この認証に関連した掲載ブランド・スポット

関連記事リンク

SBTi「About us」(団体の概要と目標設定の仕組み・英語)

https://sciencebasedtargets.org/about-us